「俺アメフトやってたんだ」「中学から水泳やってたんだ」
そんなせりふひとつで、人(ゲイ)はたやすく恋に落ちるもの。まぁ恋に落ちなくても、4割は格好よく見えるもの。でもそこで、「バレーボールやってたんだ」なんて言おうものなら「やっぱりオカマねぇ」と、相手にゃオネエ言葉で言い返されるが関の山。
なぜかオカマとバレーボールって相性がイイのよねぇ。ま、アタシには原因はわかってんのよ。
「苦しくたってー、悲しくったってー、コートの中では平気なの」
基本的にミーハーなゲイがこの歌に、この名作アニメに影響されないわけないでしょ
? と、悦に入っていたら世界中のセレブなお友達からホットラインに緊急連絡が回ってきたのよ。なんと、このオカマとバレーの相性のよさは日本だけの話じゃ無いよ
うなのよ。なんでも、タイでオカマのバレーチームが国体に出る映画があるって話じゃない。しかも、その映画が日本で上映されるそうだし・・・タイでもあのアニメ、放送されてんのかしら?
ま、そんなわけで、事の真偽を確かめるために見てきたわ。
結論。
バレーはオカマがもっとも絵になるスポーツって事。オカマがボールを右へ左へ追っかけて、ジャンプして、スパイク! そんな単純な動作の一つ一つが何故か絵になるのよ。でも決してそれは、野郎っぽくとか爽やかに見えるって話じゃ全然無くて、ただ単に、オカマがよりオカマらしく、輝いて見えるってダケ。痛いわ。でもこの映画って、なぜか見ていて気持ちがイイのよねぇ。なんだか「元気になる映画」って感じかしら。しかも微妙に元気になるのよ。
監督とかには悪いけど、はっきり言ってすごく作りこまれた映画じゃ全然ないのよ。
役者も本も素晴らしいとはいえないし、核になるバレーの試合の作りこみ方も甘いし
・・・でもそんな事が些細に思えちゃうほど気持ちイイのよ。今のハリウッド的な映画が良しとされるご時世とは真っ向勝負な映画なんだけど、「元気になれるのよ」。
一応いっときますけど、それは別にノンケをけちらすオカマに共感してとか、そーいったわけじゃ無いのよ。そんな安っぽいことに感動できるほどアタシは能天気じゃないわよ。でも、理屈抜きで元気になれるときってない?まさにそんな気分になれる映画なのよ。エンディングロールではもっと元気にしてくれるオマケもあるから見逃さないでね。
そしてそして、あたしが中学時代に「やっぱりオカマねぇ」なーんてオカマどもにほざかれるスポーツに汗を流していたなんて事実は一切関係無いわよ。
多分ね。
(anesan)
|