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日本だけでなく海外でも待ち望まれ、バンクーバー国際映画祭でも好評を博した大木裕之監督の新作長編。海辺で心中をしようとする2人の少年の恋愛物語を基調に、街並や浜辺の美しい映像のコラージュ、物語を説明する監督と役者たちのインタラクション、大木のプライベートフィルムが常に3重にオーバーラップされ、“心の中の物語り”を織 り成してゆく詩的な作品。映画とは何か、物語とは何か、恋をするとはどういうことか、そして死とは…。北海道、穂高岳、高知など日本全国を股にかけたロケーションの映像やジャズ界の巨マル・ウォルドロン、リッチー・バイラークによる音楽が一層のスケール感を演出するこの意欲作を、今回は映画祭特別セクシャリティ・バージョンで紹介します。(スタンスカンパニー配給)

【監督・脚本・撮影】 大木裕之
【プロデューサー】 内原理恵
【編集】 青木博文
【音楽】 リッチー・バイラーク、マル・ウォルドロン、マラ・ウォルドロン、竹崎和征
【製作】 リカコ・カンパニー
【出演】 阿部公彦、川村五博、清岡恭久、矢吹れん、他
【配給】 スタンス・カンパニー
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●監督プロフィール
大木裕之 (1964〜)
東京大学工学部建築学科卒。イメージフォーラム付属研究所で映像製作を学び、89年「松前君の映画」を発表。90年に「遊泳禁止」がイメージ・フォーラム・フェスティバル審査員特別賞受賞。91年より高知に移り、活動の拠点とする。95年、初の35ミリ商業映画である「あなたがすきです、だいすきです」を発表。以後、「たまあそび」「Heaven-6-Box」「エクスタシーの涙/恥淫」(以上96年)、「優勝」「3+1」(以上97年)などを発表し、外国の映画祭でもよく上映されるなど内外共に評価が高く、日本を代表する実験映像作家の一人でもある。本映画祭での作品上映は、「色目」(第2回)、「たまあそび」(第6回)に続き3度目になる。
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