●「だから？」監督：フランソワ・デュペイロン
Et alors? (Francois Dupeyron / 1996 / France / 35mm /6')

●「孤島」監督：フランク・モスヴォルド
Waves (Frank Mosvold / 1998 / Norway / 16mm /11')

●「見知らぬ顔」監督：アンドリュー・ポーター
Nobody I Know (Andrew Porter / 1997 / Australia / 16mm /9')

●「交換条件」監督：クリス・リード
Exchange (Chris Reid / 1998 / Ireland / 35mm /6')

●「神様の贈物」監督：クラウディア・M.エスカニーリョ）
Sabor a mi (Claudia Morcado Escanillo / 1998 / Canada /35mm / 21')

●「いつもの夜」監督：ジャン=クロード・ギゲ
Une nuit ordinaire (Jean Claude Guiguet / 1997 / France /35mm / 7')

●「聖者の見た夢」監督：キ・ヒュン・パク
The Great Pretenders (Ki-Hyung Park / 1996 / Korea / 35mm/ 36')

●「ブルー・ダイアリー」監督：ジェニー・オルソン
Blue Diary (Jenni Olson / 1997 / USA / 16mm /6')

　夜、昼間の仮面を脱ぎ本当の顔を露わにする男達、女達の夜を描いたL＆Gミックス短編集。昨年「雪を溶かすキス」が好評だったフランク・モスヴォルド監督が友情と恋愛の境界をしっとりと繊細に描いた「孤島」、ノンケポルノに興奮する若者を見て欲情する男を描いた「交換条件」、鍵穴を通して欲望を覗き合う２人の女の、ラテン的ファンタジーと色彩の鮮やかな「神様の贈物」、フランスのエイズ短編集から「だから？」と「いつもの夜」の力作２本。韓国からは若い男女のカップルがクリスマスの深夜、山道で遭遇するスリラー、「聖者の見る夢」を。そしてヘテロの女に恋したレズビアンが満たされない夜を過ごした翌朝の感情を描く「ブルー・ダイアリー」などなど、ドキドキ、ゾクゾク満載！

●解説

「孤島」
（フランク・モスヴォルド／1998／ノルウエー／16mm／11分）

【監督】　フランク・モスヴォルド
1965年生まれ。ボストン・ボブソン・カレッジで経済学を専攻した後、メリーマウント大学で映画製作を学ぶ。12年に及ぶアメリカ滞在の後、ノルウエーに帰国し、映画製作を開始する。
　主な作品に「Happiness Falls」「Loneliness」「Dreams」「Forsaken」「c-l-o-s-e-r」「雪をとかすキス／A Kiss in the snow（98年当映画祭上映作品）」

【監督談】
　「孤島」はラース・フォン・トリアー（『奇跡の海』）やトーマス・ヴィンテーベルグ（『セレブレーション』）といった他のスカンジナビアの映画監督の作風に近いものがあります。それはこの映画もまた手持ちカメラや自然光を使い、オールロケで撮影されているからなのです。

「神様の贈物」
（クラウディア・M.エスカニーリョ／1998／カナダ／35mm／21分）

【受賞歴】
・クレティル女性映画祭観客賞受賞
・トロント・レズビアン＆ゲイ映画祭特別賞受賞
・イメージ・フィルム・フェスティバル撮影賞受賞
・ノース・ウエスト映画祭審査員賞
・バンクーバー・ゲイ＆レスビアン映画祭名誉賞受賞

「官能的なこの作品は、シュールな世界と優美な映像により古い欲望の世界を幅広い表現へと飛躍させている」
　　　　　　　　−サンフランシスコ・フィルム・ソサエティー・プログラマー

「『神様の贈り物』ほど調和のとれた普遍性と息を呑むような映像美を作り出した作品もないだろう」
　　　　　　　　　−バンクーバー映画祭プログラマー：ジョン・ディポング

「この作品は２人の女性のエロティックな出会いを、素晴しい映像美で描き出している。完璧な構図、忘れられないイメージといいエスカニーリョ監督のスタイルはここでも健在だ」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−モントリオール・ミラー紙

「ブルー・ダイアリー」
（ジェニー・オルソン／1997／米国／16mm／6分）

【監督】ジェニー・オルソン
　批評家としても知られ、アメリカで最も売れているレズビアン＆ゲイ雑誌「Out」のオンライン版「Planet Out」内の映画のセクション「Pop Corn Q」のディレクターも務める。