|
「アタメ」以降、「キカ」や「ハイヒール」などアルモドバル監督作品で主役を演じ、日本でも高い人気を得ているビクトリア・アブリル。彼女がまだボーイッシュな魅力の残る十代に、女になることを願う男の子を演じた初主演作品。女の子みたいな男の子ホセ・マリアは家でも学校でもいじめられるが、ある日、女の“マリア・ホセ”として生きようと家を出る。都会で美容師の見習いを始めたホセ・マリアは、トランスセクシャルのキャバレーダンサー、ビビと知り合い、自分も特訓の末一人前の女役ダンサーになる。そして最後には性転換の手術を受けることを決意する。
肉体、精神ともに本当の女になろうと悲鳴をあげながらも必死に頑張る彼/彼女の姿は痛々しくも感動的。ビクトリア・アブリルの初々しい演技には迫力がみなぎっている。同じくアルモドバル映画のスター、ビビ・アンデルセンも超強力! フランコ独裁終焉直後の、スペインの生んだ大傑作。(日本初公開)
【監督】 ビセンテ・アランダ
|