●プログラム98

ブラジル・ブラジル
−MIXブラジル映画祭セレクション−

●大海原を泳ぐ (1997 Brazil 19' video color)
監督：カレン・ハーレイ

●一方通行　(1997 Brazil 30' video color)
監督：ジョルジュ・ジ・ソウザ

●アマラ (1997 Brazil, Holland 13' 16mm color)
監督：ロベルタ・マルケス

●ボディアート (1997 Brazil 19' video color)
監督：ジョアオ・ラギマーレス

●モナリザの秘密　(1997 Brazil 1' video color)
監督：イサベル・ビテンコート

ブラジル・ブラジル

本邦初登場、ブラジルからクィア・フィルム＆ビデオが届きました。英文タイトル「ディヴ
ェルシダージ（多様性）」の通り、言葉も人種も多様な国から、多様なセクシュアリティ
（レズビアンやゲイだけでなく）を扱ったこの短編集。近年日本でもブラジリアン・コミュ
ニティが大きく成長し、ますます楽しく多様化する東京にぴったりだ。サンバだけじゃない
んです、ブラジルは。
　ニューヨークのレズビアン＆ゲイ実験映画祭から招待を受けて11名のブラジルの作家が参
加したのをきっかけに1993年に始まったMIXブラジルは、インディペンデントの作家に表現
の場を提供し、メディアで描かれるゲイやレズビアン（どこの国も同じですよねぇ）の姿と
は違うもっと自由なイメージを作り出そう…というわけで、新しいクリエイティブなエネル
ギーの噴火口として大きな火炎を噴き上げているのです。
　「ブラジル・ブラジル」では、昨年のフェスティバルに出品されたブラジルの作品からテ
ーマもスタイルもバラエティに富んだ短編５作品を紹介する（同映画祭ディレクター、アン
ドレ・フィッシャー選）。自分の生まれた土地を探す女性が、もうひとりの女性の腕の中に
やすらぎを見い出す、美しい映像詩『アマラ』。少年が自分の体をナイフで傷つけるパフォ
ーマンスをして母親から叱られる『ボディアート』。『大海原を泳ぐ』はゲイのアーティス
ト、レオ・ニルソンのドキュメンタリー。『一方通行』は情事の後、客を殺してしまう２人
の少年ハスラーが最後には、自ら悲劇を演じてしまう話。最後に、あの美女の微笑みに実は
どんな企みが隠されていたのかを暴露する『モナリザ』。一風変わったブラジルのミック
ス・フレーバーをお楽しみに。当日はアンドレ・フィッシャーがブラジルから撮影隊を引き
連れて来場の予定。

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(C) Tokyo International L&G Film&Video Festival