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大木裕之とゲイ・フィルム


 1990年。まだ日本のゲイ・シーンが一般の目に触れることがほとんどなかった頃、大木裕之という一人の青年が実験映画で有名なイメージ・フォーラム・フェスティバルにおいて、『遊泳禁止』という映画で鮮烈なデビューを飾った。このとき、少年を執拗に見つめる視線など、あからさまにゲイである自己を肯定する要素を含んだ映画が日本に誕生した。当時の代表的なところでは、映画では橋口亮輔、言論としては伏見憲明が、自分のセクシュアリティを深く追求していた。ゲイたちが自己を肯定しようとし、それを社会に対して表明する気運が高まってきていたころだ。

 彼は東大工学部建築学科を卒業後、イメージフォーラムで映画を学び、実験映画にありがちな単なる自己満足に終わらない作風を形成していく。先述の『遊泳禁止』を皮切りに、1991年には山形国際ドキュメンタリー映画祭で6作品が上映。1994年には『ターチ・トリップ』が国際的に高い評価を得る。1995年には『Heaven-6-Box』でベルリン映画祭ネットパック賞を受賞、『優勝‐RENAISSANCE‐』がサンダンス映画祭招待上映、1997年『心の中』がバンクーバー国際映画祭招待上映など、日本にあって世界に通用する稀有なクィア・フィルム・メーカーである。

 また最近では、彼は現代アート作家として、ドローイングやインスタレーションなども手がけている。主要なものをざっとかいつまんでみると、2000年には舞踏などとのアート・コラボレーション『光の庭の子どもたち』、2001年には太田ファインアーツで個展を開催、また来年にはアメリカ・ミネアポリスでの展覧会も決定している。

 そのアート活動の一環が、1997年から2002年4月までに、3回行われた犬山市での展覧会である。これはボロボロのアパートをそのままギャラリーとして使っているアート・ドラッグ・センターで行われたものだ。その3回目の企画展『Beautiful art life』の中の「CLOSETS」に、5人のアーティストたちと共に大木も出品。その映像が、今回の映画祭で上映される『松前君の死のための映像』である。少年、オナニー、海、街、議論する人など大木監督がずっと愛してきているイメージがストレートに画面に映し出される映像だ。

 当映画祭での作品上映は、「色目」(第2回)、「たまあそび」(第6回)、「心の中」(第8回)に続き4度目になる。

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松前君の死のための映像
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