
かつてアメリカのゲイ雑誌「OUT」誌上で、「同性愛は私の作品にとって重要な要素」と語っていたフランスの映画監督アンドレ・テシネ。オーソドックスな作風ながら、人間洞察に優れ、人生の厳しさを見つめ、心の襞を丹念に描いていく。
「私の好きな季節」に出演したカトリーヌ・ドヌーヴをして「申し出があれば脚本を読まずに出演を承諾する」と言わしめるなど、俳優からも多大な信頼を寄せられ、彼らから大きな魅力や資質を引き出しそれを伸ばしていく力も特筆に価する。イザベル・ユペー
ル、パスカル・グレゴリー、ジュリエット・ビノシュ、ランベール・ウイルソン、エロディ・ブシェーズ、ステファン・リドー、ブノワ・マジメルなど、彼の作品を機に大きく羽ばたいていった俳優も多い。
今回は、青春群像を瑞々しく描きセザール賞など多くの賞を受賞した「野生の葦」、俳優志望の青年が挫折していく「深夜カフェのピエール」、そして官能的なサスペンス「夜の子供たち」の3本のレビューをお送りします。
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