第18回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭2009 LANGUAGE JAPANESE ENGLISH
2009年7月開催
スチール
ファロへの道
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[ 7月11日(土)22:30 ~ @新宿バルト9 ]
[ 7月12日(日)17:50 ~ @新宿バルト9 ]

【二回上映】
アジア・プレミア

後援: ドイツ文化センター
ドイツ文化センター



君が好きだから真実を言えない…

工場で働くメルは22歳、短い髪とダブダブの服で見た目は完全に男の子。ある日メルはヒッチハイクをしていたジェニーとビアンカに出会い一目惚れしてしまう。彼女たちはメルのことをポルトガルの男だと勘違いし、メルはこれをチャンスとばかりに男になりきることにする。ジェニーは他の男の子とは全然違うロマンチックな “彼” にどんどん惹かれていく。メルはどこまでこの生活を続けられるのだろうか?

“ボーイズ・ドント・クライ” を彷彿とさせるこの作品は、性の混乱、自己を模索する若き心を美しい映像で映し出している。己の人生を切り開こうとするメルの繊細な姿を真摯に描くヒューマンドラマ。

自分以外は全員男性という家庭環境で、22歳のメルは自分の性的発達を無視してきた。彼女が常にロールモデルにしてきた兄が結婚してしまい、自分自身のアイデンティティを探すことになる。

だが、自分自身のアイデンティティとは、何を意味するのか? そもそも存在するのか? 簡単に決められるものなのか? むしろ、時に激しく、時に穏やかに流れる水の流れのように、常に動き続ける物なのではないだろうか?

怖いもの知らずのメルは、衝撃的な初恋をきっかけに、アイデンティティ探しを始める。男らしさと女らしさの間を揺れながら、自分を試していく。そして自らのうそが周囲の人を苦しめているという事実を受け入れる。

観客は、メルの勇気と独創性が報われることを願う一方で、その軽はずみな行動を非難するという、相反する気持ちを抱くだろう。彼女にはドキドキさせられ、感動させられる。最後の最後まで、誰も彼女をひとつの人物像に収めることはできない。それでも彼女は自分を見つける。アイデンティティというものが、固定されたものではなく、流動的なものなのだということが、この映画の大いに楽観的なメッセージだ。
【作品データ】

□邦題: ファロへの道
□原題: Mein Freund aus Faro
□英題: TO FARO
□監督名: Nana Neul / ナナ・ノイル
□製作年: 2008年
□製作国: ドイツ
□尺: 90分
□言語: ドイツ語、ポーランド語
□プレミア情報: アジア・プレミア
□上映フォーマット 35mm
□アスペクト比 1:1.85
□公式ウェブサイト: CLICK!
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第18回 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭 2009
セルバンテス文化センター東京 協賛 / Sponsored by Instituto Cervantes de Tokio
スウェーデン大使館 後援 / Endorsed by Embassy of Sweden
スペイン大使館 後援 / Endorsed by Embassy of Spain
ドイツ文化センター 後援 / Endorsed by GOETHE-INSTITUT JAPAN
ブリティッシュ・カウンシル 後援 / Endorsed by British Council
【 協賛 / Sponsored by 】
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エム・ティー・ヴィー・ジャパン株式会社 / MTV Japan Inc.
ACクリエイト株式会社AC BOOKS)/ AC CREATE Co.,Ltd.
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