第18回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭2009 LANGUAGE JAPANESE ENGLISH
2009年7月開催
スチール
ドロール
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[ 7月12日(日)19:40 〜 @新宿バルト9 ]
[ 7月17日(金)17:00 〜 @スパイラルホール ]

【二回上映】
アジア・プレミア

“テルマ&ルイーズ”をしのぐ、新しいロードムービー!

アノーラの人生は最悪。夫のチェブは人種差別主義のDV男、二人の子供には見下され、自分を見失い、現実逃避しては甘〜い白昼夢に浸る日々。そんなある日ココア色の肌のコスメ販売員のイモジーンが隣に越して来る。元気で活発な彼女にアノーラは惹かれていき、そして友人以上の関係に…。そんな二人の関係を知ったチ ェブは、怒り狂って二人を殺そうとするが、その結果…。車でアメリカ大陸を横断しながら、それぞれの絆を深め、一度は喪失した家族を再生していく。『マルホランド・ドライブ』のローラ・ハリングが主演のブラック・コメディー!マイアミ ゲイ&レズビアン映画祭“Best Fiction Feature”賞受賞作品。

【ナンシー・キッサム監督インタビュー要約】

Q: 映画の内容について少し教えてくれる?
A: この映画は、夫はDVで子供達には見下されている、つまり崩壊寸前の家族を持つ女性の話なんだけど、ある日隣にココア色の肌を対象にしたコスメ(化粧品)を販売する女性が引っ越して来るの。二人は仲良くなるんだけど、友人以上の関係になって… それを知った夫が二人を殺そうとするけど、逆に彼女が夫を殺してしまう。そして死体を派手なコスメ販売車に載せ、みんなでアメリカ大陸横断の埋葬の旅に出る。家族のロードトリップのような。

Q: この話はキッサム監督のオリジナルで監督もしたんだよね?
A: そうよ。この脚本が2006年のslamdanceの脚本賞を取り、プロデューサーもついて、公開するに至ったの。

Q: マーケティングに関して、他の映画制作者にどんなアドバイスができる?
A: 宣伝の資金はそんなにかからなかった。特にfacebookは素晴らしいわ。知り合いをグループに招待して、情報を共有する。映画制作者はシャイにならずに、自分と同じくらい観客をエキサイティングにさせるべきね。

Q: これからの展望は?
A: 配給が決まって、映画館で上映されること。そしてもちろんDVDもね。より多くの人に観てもらえれば、とても嬉しいわ。(※ 現在、日本国内での劇場公開・DVD発売の予定はありません。)

【ナンシー・キッサム監督からのメッセージ】

最初に浮かんだアイディアは、ジョン・ウォーターズのようなゲイの要素を感じさせつつ悪趣味な(campy)復讐コメディーだったの。でも脚本を書き始めたら、新しい方向に進んでね。というのは、コメディー的な要素は残ったけど、悪趣味度合いも薄まって、大げさでなくなったの。あえて言うと、深みが増したという感じね。

アノーラの話は珍しいことじゃないわ。虐待を受けた女性が近所に越してきた女性と仲良くなって、友人以上の関係になって、偶然夫を殺しちゃうなんてこと。まぁ殺すって言う部分は普通じゃあまりない事だけどね。どんな物語も既に語られているものだって良く言うし、私もそう思うけど、やっぱりどういう風に物語を語っていくかという部分でユニークなものとする事はできると思うの。

初めアノーラの現実は、しみのついたカーペットやダサいスタイルのキッチン道具なんかに囲まれて、パッとしない。そんな憂鬱な世界を変えようと、花柄のカーテンや華やかな妄想に浸るんだけど、それが余計に喪失感を与え、塞ぎ込んでしまう。映画が進むにつれ、彼女は自分らしさを取り戻し、自信あふれる存在になっていき、それに合わせて映像も文字通り開放的で、カラフルになっていくの。

俳優たちと仕事することが監督として一番エキサイティングなことだわ。作品の親としてみんなをひとつの最終目標に導いていくのはとても楽しかった。あと私は俳優たちのアイディアには常に耳を傾けているわ。彼らは演技を通して、私が思いもしなかった役の内なる声みたいなのを感じ取ることができるのよ。

たくさんの人が作品に関わって素晴らしいものにしていく時の勢いって、どんどん大きく広がっていくのよね。それは私にとって何事にも代え難いことだし、Droolに携わる事が出来て本当にラッキーだわ。
【作品データ】

□邦題: ドロール
□原題: Drool
□英題: Drool
□監督名: Nancy Kissam / ナンシー・キッサム
□製作年: 2009年
□製作国: アメリカ / USA
□尺: 88分
□言語: 英語
□プレミア情報: アジア・プレミア
□公式ウェブサイト: CLICK!
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第18回 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭 2009
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