queer de pon
 


映画祭の作り方
(5月)

<第6回:パンフレットを作ろう!>  

みなさぁ〜ん、お久しぶりでぇ〜す! 
「なんか、最近キャラ変わってきてません?」なんて読者の方からお便りをいただいたり・・・は、していないのですが、暖かく見守ってくださっている読者の皆さんの無言の励ましを受けて(←それって、 反響少ないってことじゃ?え?)、今回もL&G映画祭内『アリー・マ イ・ラブ』研究班(←たいしたは活動していない)の井上&山平コンビでお送りしまぁ〜す!

って、なんで私こんなにテンション高いかというと、だってできたんですもの! 映画祭のパ・ン・フ・レ・ッ・トが! このコラムを読んでくださっている方のなかにはもうすでに手にされている人もいるかもしれませんね。ということで、あなたが今手にしている、そしてこれから手にするであろう映画祭のパンフレット制作を行った、そして怒涛の編集作業をサヴァイヴしたパンフレットセクションのYさんにお話にお話を聞きました。

「第7回映画祭を観に行って、会場の雰囲気が良かったり、上映作品も凝ってておもしろかったので、今回何かお手伝いができたらなーと思って」 映画祭にかかわるようになったYさん。そう言えば私も第9回映画祭に観客として足を運んで、映画はもちろん、その会場の雰囲気の良さに惹かれて今こうしてこのコラムを担当しているのです。やっぱり、イ ベント全体の雰囲気自体が重要なボランティアオリエンテーションの 一環なのかも。

そして、Yさんがかかわったパンフセクションの仕事の大まかな 内容と流れはというと  ・・・
「まず、パンフレットのコンセプト決め。ページ数、用紙、カラー・ 白黒ページは何枚使うかなどは予算によって決定します」
「次にプログラミング班から上映候補作の内容を聞いたり、全体の雰囲気を教えてもらったりして、パンフレットの全体の雰囲気、表紙のデザインを決めていきます。同時に協賛・広告担当の方に広告が何件入るか、ページはカラーか白黒かなどと確認していきます」
「上映作品、広告が決定してくると、プログラミング班に担当してい る作品の日本語・英語翻訳原稿を依頼します。そしてパンフレットの 台割り作成」
「原稿・写真素材が集まったら、デザイナーさんとの打ち合わせ、原稿の誤字脱字チェックなどの校正、写 真素材の確認・受け渡しなどの編集作業です。締切が近く、校正・確認作業の嵐でここが大詰めとなります」
「青ヤキ(パンフレットになる前の最終段階印刷物)を校正し、その後デザイナーさんに直してもらう作業を2回ほどしてから、デザイナーさんから印刷所へ入稿(提出)してパンフレットが完成しました」
・・・いやぁ、本当にお疲れ様でした、と身内ながら言いたくなるほどに 細かくさまざまな作業が積み重なってやっとやっとやぁ〜っとパンフ レットができているのですね。

パンフレットには、上映作品はもちろんのこと、協賛企業の広告も入りますから、プログラミングセクション、広報セクション、協賛セク ションなどの他のセクションとの連携が欠かせないと言えます。 そして、パンフレット制作過程での苦労もそうした関連するセクショ ン間の連携にあるようです。
「プログラミング班の方たちとデザイナーさんの間に入って、それぞれの意見・意向を汲むのが大変というか、難しかったです。締切があるというのも当然ですが、私が慣れていなかったり、パソコン環境が悪かったりで、一時パニック状態に陥ったり・・・」
「今回はいろんな方に助けていただいての作業だったので、つくづく 『人間は1人じゃ生きていけない! 』ということを実感しました」

そんな苦労を乗り越えてやっと完成した今年の映画祭パンフレット。 ズバリ、セールスポイントは?
「コンセプトは『原点回帰』。今年は第10回ということもあり、もう 一回初心に戻ってみようということで。パンフレットの雰囲気も、あ まりごちゃごちゃにせず、シンプルにいきました」
確かに、素敵なモデルや上映作品の画像をスタイリッシュにフューチ ャーしたここ数回のパンフレットの表紙に比べると、今年のパンフレ ットは映画祭のロゴだけをどど〜んと浮かび上がらせたシンプルな表紙。 ちょっと物足りなく感じてしまう人もいるかもしれませんが、Yさんの「原点回帰」という言葉から感じられるのは、第10回という節目を一つの「到達点」とすると同時に、次の10年に向けた新たな出発点とするということ――そう考えると、今年のパンフレットの表紙、シンプルだけれどというか、シンプルだからこそ、そこに秘められた想いがひしひしと伝わってくるように思います。

で、そのYさんはじめパンフレットセクションの血と汗と涙(←編集作業の追い込み時期のパンフセクションの大変さを思うと、多分これは誇張じゃないはず)が染み込んだ今年の映画祭パンフレットは、新宿二丁目のお店やクラブ、映画館、レコード店、書店等に置かせていただいております。パンフレット配布場所の詳しい情報は、この映画祭ウェブにてお知らせしていますので、どうぞチェックしてください。

では、最後にYさん今年の映画祭に向けた抱負をお願いいたします。
「21世紀になって最初の、また記念すべき10回目でもある今年の映画祭。 よりパワーアップして、皆さんとともに映画祭を盛り上げていきたいと思います。『祭』ですから参加した方たち、スタッフ・観客関係なく自由に楽しく、また何か残るものがあったら私はうれしいなーと思います」
ヴィヴィッドなグリーンにピンクが鮮やかな今年の映画祭のパンフレットを見かけたら、ぜひお手に取って、そしてぜひぜひ映画祭へ足を運んでいただければと思います。

(井上 澄)

「代表のヒトコト」

山平です。わーいパンフレット完成! 永久保存です。
当然ながら、「映画祭」そのものを保存することはできません。 終わってしまえば我々の記憶に残るのみ。今ご覧になっているこのホームページも、更新してしまえば、もう無くなってしまいます。でもパンフレッ トは、映画祭終了後にだって、「ここに誤字がある」なんて言われてしまいます。

そんなパンフレットの表紙は、ある意味、その年の映画祭の顔だとも言えま す。
実は今回の表紙も、決定するまでに、いろいろアイデアがありました。初めての試みでイラストを使ってみようとか、ビニールの上に印刷しようとか… (アイデアだけは尽きないものです)。
そんな風にパンフ作りに関わってきて、素人ながら手伝いもした私は、世の 中の印刷物を見ると、勝手に作った人の苦労を想像するようになってしまい ました。

さて、パンフレットが出来上がったら、今度は配布が始まりました。実はこれもまた大変な作業なのです。 そんなわけで、パンフレットを街で見かけたら、ぜひ大事にしてやって下さい。

(山平宙音)

パンフ配布のインフォメーションはこちら

(2001/6/8更新)

第1回 事務局の代表を決めよう!
第2回 人を集めよう!
第3回 上映作品を決めよう!
第4回 宣伝をしよう!
第5回:お金を集めよう!

 

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