「夏だ! ビーチだ! スリラーだ!」
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ふ〜っ、毎年そうだけど、作品選定は今回も苦しみました。苦しみの大きかった順に“ツボ”をご紹介いたしましょうか。まず作品解説を書いてて気付いたのは「**年、どこどこ…」という書き出しの時代ものが目立つこと。
解説にはないけどオープニングの「サイコ・ビーチ・パーティー」は設定が1962年のマリブ・ビーチ。夏だ、ビーチだ、スリラーだ! の三拍子揃って豪華な幕開けです。
ボクのイチオシ長編はまず、1963年のモントリオールが舞台の「セット・ミー・フリー」。主人公の少女の決してメゲない強さと優しさが感動的。それから「夏の終わり」は、フランス人ってどうしていつも恋愛と悲しみを結びつけちゃうんだろうと思うけど、やっぱりステキ。
怪談・美少女系なら韓国の女子高を舞台に大ポルターガイスト大会の「メメント・ モリ」。韓国ファンは若手短編を揃えた『コリアン・ランダム』もお見逃しなく。平日昼間が厳しい人は「メメント・モリ」の前にロビー上映でどうぞ。 戦争とかもあってなかなか行けないイスラエル。でもこの『イスラエル特集』を見たらすごく行きたくなった。同国のトップTVディレクター、エイタン・フックスによる3作(そのうち2作はボーイズ短編集にて上映)は、軍隊と宗教、マチスモというこの国の実はとても明るい若者の日常を見せてくれる。 日本だって、今年レズビアンによるレズビアンの初のテレビドラマ「シュガー スイート」が放映される。そのプレミア上映をみんなで祝おう。ゲイ作品では“薔薇族映画”の「僕は恋に夢中」。上野世界傑作劇場でも「こんな面 白いのやってるんだ」って目からウロコ。同時上映はイメージフォーラム映画祭でも好評の「ファスナーと乳房 -L&G映画祭特別 版-」。新しい才能の登場です。 そして、短編集。ボーイズ2つにガールズ1つ、そして『爆笑アニメ短編集』。どれも見応えあるけれど、特に『ガールズ短編集』は力作揃いで絶対満足。 全18プログラム、45作品。全部見てもハズレなし。今年もスパイラルホールでお会いしましょう。あ、くれぐれもチケットはお早めに。 |
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