queer de pon

編集後記。
あるスタッフの日常

「レズビアンだけの映画祭&パレード」
(2001.6.24)

ミーティングで「レズビアン&ゲイ映画祭」と8月26日(日)に行われる「レズビアン&ゲイパレード」の女性スタッフが協力してイベントをやるという発表があっ た。7月6日(金)に新宿のロフトプラスワンで双方の女性スタッフとゲストをよんでトークライブをやるのだそうだ。「今夜だけレズビアン映画祭&レズビアンパレード」と題して、ここだけの話をネタに盛り上がろう! という企画である。その話の提案があったとき、私はまるで他人事のように聞き流していた。だって、私には関係ないことですもの、トークライブなんて。まぁ、観にいくかもしれないけど・・・ぐらいに思っていた。

それが、どういうわけか私まで出演することになってしまったのだ! どうすればいいの、トークライブなんて! 私は文章を書くのも人と話すのもすきだけど、知らない人たちを前にして話すというのはしたことがない。しかもライブというのがまた怖い。文章なら、出す前にまずいところをチェックして編集者などに直してもらうことが出来るけど、トークライブではわたしの言葉がそのまま届いてしまう。自由に発言できる私なんて、脱獄した囚人と同じくらい危険かも知れない。しかもイベントのチラシを見ると、うちのスタッフのはずなのに知らない名前が・・・。どうしよう、本番なのに本名で呼んでしまったら! それでもわたしに出演しろと言うのか。

映画祭、パレードのスタッフのほか、ゲスト出演者は草の根文化系レズビアン・アクティビストとしておなじみの溝口彰子さん、今年の映画祭にラウンジ上映をする映画監督のiriさん、そして漫画家のAkikoさん・・・・などの豪華な顔ぶれ。それに対して私の肩書きはなんだろう? なんちゃってアクティビストかな、などと考えていたら、私は「週刊ユミコ」の執筆者として出てくれればいいのだ、といわれた。だから 「今まで書いた文章に目を通しておいてね」と・・・。これもわたしにとっては難しい注文なのである。私の頭は「上書き保存」系なので、私の中で「週刊ユミコ」と言えば最新作の「タイトルこそ命〜ぐっしょり下唇とヘテロ光線の遭遇〜」しかないの である! よって、イベント当日はピンク映画についての質問しか受け付けませんので、あしからず!!

(”上書き保存系”レズビアン・アクティビストのユミコ)


「今夜だけレズビアン映画祭&レズビアンパレード」

7月6日(金) 19:30〜23:00 (オープンは18:30)
場所 トークライブハウス Loft Plus One
新宿区歌舞伎町1−14−7林ビルB2
電話 03−3205−6864
入場料 600円+ドリンク・フード(1ドリンク500円から)

Guest 溝口彰子(草の根文化系レズビアン・アクティビスト) Akiko(漫画家)、iri(フィルム・メーカー)

Personality つっちー(パレード実行委員) 野宮亜紀(パレード実行委員、映画祭スタッフ)

その他の参加者
パレードより 西山めぐむ、 やまもとゆき
映画祭より 右緒きりは、山平宙音、サラ・ティズリー、ユミコ

東京レズビアン&ゲイパレード
8月26日(日)代々木公園イベント広場集合
ホームページ http://www.tlgp.org/

「忘れ物」
(2001.6.18)

映画祭の事務所はLOUDというレズビアンとバイセクシャル女性のためのコミュニティ・ スペースを共同で使わせてもらっている。ここでは、いくつかのセクシュァル・マイ ノリティの団体が事務所として利用している。共同で使うため、ミーティングのあとはきちんと片付けて、次の人が気持ちよく使えるようにするのは常識だ。それでも時々飲み終わったペットボトルなどをきちんと分別 して捨てないで、帰ってきてしまうことがある。私は部屋を散らかすけれど、いつもミーティングの前にご飯を食べてから行くので、食べ物を置き去りにして帰ることはない。それ(だけ)が私の自慢だった …。

それがとんでもない離れ業をしてしまったのである。その日、私はもう一人のスタッフと一緒に、パンフレットの発送作業をしていた。全部で1500部ぐらいはあったかもしれない。夜9時くらいからはじめたので、宛て先ごとに手紙を入れて包み終えた時にはもうすでに11時を回っていた。包装の仕方をどうするかで、まずもめたし、 包み始めたら今度はガムテープに髪の毛まで一緒にくるんでしまっているけど大丈夫か? など作業を困難にさせる問題が次々と浮上してきた。(結局、ガムテープの髪の毛は、陰毛でないからOKです、ということで解決した)。

それから24時間やっている中野郵便局まで台車に載せて運んだのだが、これが信じられないくらい重いのである。しかも段差のたびにドサッとものすごい音を立てて山が崩れる。20分くらいかけて変わりばんこに台車を押し、何とか郵便局にたどり着いて宛て先を書き終えたときには、すでに122時を過ぎていた。もう一人のスタッフに「終電、大丈夫?」と聞かれた。確か12時半くらいが終電だ。私はそのスタッフにあとをお願いして、先に帰った。「特に事務所に取りに帰らなきゃいけないものっ て、ないでしょ?」と聞かれ、私は即座に「ない」と答えた。そしてそのすぐあとに、 実は机の上にカバンの中のものを半分ぐらい置いて出てきたことに気がついた。台車を戻しに帰ってくるとばかり思っていたからだ。「じゃぁ、片付けとくよ」と言ってくれたのだが、そういうときに限って私の忘れるものというのはたちが悪い。机の上いっぱいに広げて出てきたのは、パジャマ、歯ブラシ、靴下、汚れた弁当箱&ブラウス、生ラーメンのセット・・・・。一体私は何者!? その前の日は友達の家に泊まっ ていたという事情があるとはいえ、共同事務所にパジャマを忘れてくるスタッフなん て私ぐらいだろう。

わたしの後片付けをしてくれた子が、事務所の机の上に置いておいたよといっていたので、映画祭のメーリングリストに「机の上に置いてあるパジャマは私のものです」と流し、LOUDにも「パジャマ・歯ブラシなどを忘れてきましたが、LOUDに住み着いてはいないので安心してください」という旨のメールを流した。LOUDの規約に、「ごみを置いておかないように」に加えて、「パジャマの置き忘れ禁止」となったら、それ はきっとわたしのせいである。

(ユミコ)

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